営業利益の赤字縮小とコスト削減の成果
楽天グループの株価が上昇基調にある最大の要因は、長らく経営の重荷となっていた楽天モバイルの業績改善だ。
自前の基地局整備が一段落したことで、莫大な設備投資フェーズから、コストを抑制しながら収益を回収するフェーズへと移行した。
ローミング費用の削減や、AIを活用した運用効率化によって、モバイル事業の赤字幅は目に見えて縮小している。
投資家は、楽天グループ全体の連結黒字化が現実味を帯びてきたことをポジティブに評価している。
契約者数の純増とプラットフォームの強み
楽天モバイルの契約者数は着実に増加し、直近では700万回線を突破した。
法人契約の獲得や、家族割引などの施策が功を奏し、解約率の低下にも成功している。
楽天モバイルのユーザーは、楽天市場や楽天カードといった他のサービスも併用する傾向が非常に強い。
この「楽天エコシステム」への流入が加速することで、グループ全体の流通総額が底上げされる仕組みが再評価されている。
金融セクターの安定した収益貢献
楽天銀行や楽天証券を中心としたフィンテック事業は、依然として高い収益性を維持している。
日本国内の金利上昇局面において、銀行業を擁する楽天グループは恩恵を受けやすい構造にある。
証券事業においても、新NISAの普及に伴う口座数の増加が追い風となり、安定した手数料収入を確保している。
モバイル事業の赤字をフィンテック事業の利益で補うというこれまでの構図が、モバイルの改善によって、グループ全体の爆発的な利益成長へと期待が変わった。
財務健全化への取り組みと懸念の払拭
楽天グループは、社債の償還に向けた資金繰りについて、市場から厳しい目を向けられていた。
しかし、楽天銀行の上場や楽天証券の一部売却、さらには公募増資やドル建て社債の発行など、矢継ぎ早に資金調達を実施した。
これにより、当面のキャッシュフローに対する不安が和らぎ、倒産リスクや資金ショートの懸念を背景に売っていた投資家が買い戻しに転じている。
資産の流動化を進めながら、有利子負債の削減に動く姿勢が市場の信頼を取り戻した。
楽天グループの将来性とAI戦略
楽天グループは保有する膨大な購買データや通信データを活用し、独自のAIモデル開発を急いでいる。
OpenAIとの協業などを通じて、マーケティングの効率化やカスタマーサポートの自動化を進める方針を明確にした。
AI導入によるさらなるコスト削減と、広告事業の収益性向上というシナリオが、成長株としての魅力を再び高めている。
モバイルを入り口としたデータの蓄積が、将来的な広告ビジネスの核になると期待されている。
楽天グループの株価の口コミ
楽天モバイルの赤字が減ってきたのは大きい。楽天市場とのシナジーがようやく数字に表れてきた印象がある。
一時期は社債の返済が危ういと言われていたが、資金調達の目処が立って安心感が広がった。今の株価はまだ割安だと思う。
楽天カードと楽天銀行の利益が強すぎる。モバイルさえ止血できれば、日本を代表するプラットフォーム企業として復活するはず。
プラチナバンドの運用が始まれば、さらに通信品質が上がって契約者が増えるだろう。先行投資の時期が終わった今が買い時だと判断した。
三木谷浩史会長の執念を感じる。モバイル事業への投資は無謀だと言われていたが、ここ数年の粘りがようやく実を結びつつある。
